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銀行融資・借入後の対応・注意点

「銀行融資というのは、融資を受けるとき以上に融資を受けたあとのほうが大事。」
であると言っても過言ではありません。

銀行融資というのは“借り入れているお金”であり自分の資金ではありません。銀行融資を受けて、多額のお金が入ってしまうと、“売上げや利益を得た!”と勘違いしてしまうような方も多々いらっしゃいます。つまり、それらのお金をあっという間に湯水のごとく使ってしまうのです。

銀行融資というのは、

「借りたお金を有効に使って、借りたお金を確実に返済し、かつ、自分たちの事業での資金繰りを安定させること」

それが大きなポイントなのです。


1.事業計画を確実に達成させること

銀行融資を受ける際に作った事業計画は銀行融資のためだけではありません。
むしろ、本来の意図からすれば、今後の会社の方向性を示す事業計画として利用するた
めのものです。 毎月の損益と資金繰りに関して、その数字に則り、計画の損益・収支以上の成果を達成させたいところです。 あせらないで、一歩一歩、その数値を達成できるような営業/業務活動を行なうことがとても重要になってまいります。


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前述したとおり、特に資金の支出に関しては、資金繰り計画表に記載されている資金支出以内でおさめるようにしてください。大事な資金ですから、資金の使用には、慎重かつ冷静に使っていくことがポイントです。 融資を受けると大金が一括で入金されますので、ついつい、計画を遥かに上回る金額をどんどん使ってしまいがちです。 特に融資をはじめて受けた方、開業の際の融資を受けた方など、融資返済の体験が無い方は、ご注意ください。

“あくまでも計画通りに実行をする。資金の支出に関しては、できれば計画よりも少な目の支出に抑える事。”

計画性のある行動を取ることが、事業の成否を左右すると言っても過言ではありません。
強く念頭においていただきたいことです。

2.資金繰りの管理について

資金計画をもとに資金繰りの管理をしましょう。資金繰りの管理が有効に機能すればするほど、“お金”に関わる不安や悩みがかなり解消されます。
資金計画通りに資金の支出が抑えられているかどうか、予定通り収入があるかどうか、最低月に1回はチェックをするようにしましょう。

“資金繰りの管理は通帳だけ”

という方がいらっしゃるようですが、それでは、詳細な内容がつかみにくいですし、毎月の傾向なども把握しにくいために、今後の収支傾向を見落とす可能性があります。毎月1回は資金計画と実際の資金収支を比べたうえで、今後の資金繰りについて、問題なくスムーズに進むことができるかどうかをご確認ください。

もし、数ヶ月先、半年先などの資金繰りにおいて、資金の余裕が無いようであれば、再度融資の検討を行なったり、回収サイクルを早くする、売上げ向上の営業活動を行なう、経費の削減を行なうなど、早め早めに資金繰りで困らないための対策をされることをお勧めいたします。

3.会計の知識について

会計決算上は黒字なのに、資金はいつも足りない状態。

会計上の損益と資金繰りの収支は違うものであるという説明を前述させていただきました。損益と資金繰りの仕組みを理解していないがために、急な資金需要にあわててしまったり、余分な税金を払うことになったり、銀行から融資を受けられなかったり、、、。
いつの間にか、本業の営業活動ができず、日々の資金繰りに多くの時間をとられてしまっている。

ちょっとした会計の知識があれば、中小企業の多くが“お金”に関する悩みを解消することができるのです。

銀行融資を確実に受けるためには“黒字”を達成させることです。ただ、あまりにも黒字化を意識しすぎると、資金繰りにも支障が起きることにもなります。 そういうことを自然と理解できる“数値感覚、会計感覚”を磨いておけば、経営にとってのメリットははかりしれません。もちろん、節税の知識もあれば、尚更良いでしょう。 (節税のためだけに無駄な経費を使うことだけは避けていただきたいところですが。)

“資金繰り”や“財務・税務”のアドバイスをいただける優秀な税理士や会計士の方がいらっしゃれば良いのでしょうが、実際は、なかなか確保することは難しいでしょう。 やはり、あなた自身が、最低限、会計の知識はつけておいたほうが良いでしょう。税理士や会計士とのお付き合いにおいても話がしやすいですし、金融機関とも交渉がしやすいですし、それ以上に経営数値を把握することができるようになりますので、経営の数値的な管理が格段にしやすくなります。つまりは、“お金”のことで悩むことが非常に少なくなるのです。
簿記3級程度の知識は数ヶ月もあれば身につきますので、書籍を購入したり、簿記講座に申し込むなどをされることをお勧めいたします。
もちろん、あなた自身が身につけなくても、経営層に会計の知識をお持ちの方がいらっしゃれば問題ありません。

4.金融機関との付き合い方について

 “借りたお金は、毎月の返済を滞ることなく行なうこと。”

金融機関との付き合い方それは大前提ではありますが、毎月の返済を滞りなく行なうだけではなく、定期的に実情の報告を行なうことが、銀行との良い付き合いとなるでしょう。もちろん、信用度の向上につながります。毎月1回で良いので、事業の運営状況(損益および資金繰り)の報告をしてください。年に1回の決算書のみの提出だけでは良くないでしょう。報告は、融資担当者も忙しいかもしれませんので、毎回面談ができないのであれば、郵送でも良いでしょう。
そのような報告の行為は、融資担当者に
“この経営者は律儀で誠実な人だな。信頼できる人だな。”
という好印象を与えるでしょう。
「借りたら借りっぱなし」という方が多いので、なおさら、定期的な報告は良い印象を与えやすいのです。
また、“今後の追加融資の可能性”を確認することができますし、時には、資金管理や資金返済のアドバイスをもらえることもあり、メリットは多々あるのです。

「事業計画が計画通りに進んでいないし、とても見せられる状態ではない。」

そういう方もいらっしゃると思いますが、そういう方こそ、尚更、定期報告をされることをお勧めいたします。融資を受けた後は交渉ではなく、報告の場です。なるべく真実を報告することで、その誠実な姿勢に対して、今後の追加融資の検討をしていただけるかもしれません。

“融資を受けたあとは、交渉ではない。だからこそ、真実の情報を正直に報告すること。”

それが大きなポイントなのです。 もし毎月ができないのであれば、3ヶ月(四半期)に1回、少なくとも半年に1回は報告をするようにしてください。

“決算直前に赤字になりそうだから、緊急の融資を受けるために、1年ぶりに融資依頼に行く。”なんてことだけは避けてくださいね。

“お金に関わることはできる限り早く対応できるようにしておくこと。”

これが大きなポイントなのです。

だからこそ、報告の頻度は1年に1回よりも、半年に1回、3ヶ月に1回のほうが良いのです。

5.税理士、公認会計士との付き合い方について

会社の申告や記帳の代行業務などで、税理士や会計士(公認会計士)と毎月の顧問契約をされている方は、より効果のあるお付き合い方を説明いたします。

大前提にあるのは“完全に任せっきりにしないこと。”です。
単に会計数値を記帳していただいて、税務申告をしていただくだけでは、もったいないです。 できれば毎月の損益・資金繰り状況についてのアドバイスをいただいたり、資金繰りに問題が無いかチェックをしていただけるようにしておいた方が良いでしょう。

「この費用はちょっと使いすぎていると思いますがいかがですか?」
「資金繰りを考慮すると、もう少しだけでも良いので、資金の回収を早めることはできませんか?」
「税金の節税対策として、○○の対応をしてはいかがでしょうか?」
「人件費が他の業種に比べて高すぎると思いますので、人件費の見直しを考慮される時期だと思いますが、いかがでしょうか?」
「このままでは今期は赤字になってしまいます。あと、残りの3ヶ月、今まで以上に新規開拓セールスを行なっていただく必要があります。」
などのアドバイスをしていただくことで、“資金管理・損益管理”が自然と行なえるようになるのです。
自社内では独りよがりの管理になってしまい、無駄で非効率な取り組みをしていたり、誤った判断をしている可能性もあります。
積極的に税理士・会計士を利用するようにしてください。

6.融資条件の定期的な確認及び見直し(金利、担保・保証人など)

一旦、金利、担保、保証人などが決定されてしまと、返済が終了するまで変更するのは難しいとお考えの方も多いでしょう。確かに「変更するのは難しい」のですが、不可能なことではありません。業績が上向いたり、返済が進むことによって、「借入当初ならいざ知らず、今となっては余剰に担保や保証人を差し出しすぎている」場合もあります。

こんな場合は、「追加の融資を受ける」「金利の減免を依頼する」「担保設定額の減少を依頼する(その担保価値で、他行での融資も可能かも知れません)」など、貴社にとって有利な交渉をできるかもしれません。

このようなことは、銀行から敢えて言ってくるものではありませんから、自分たちでしっかりと確認し、タイミングを見計らって実践しましょう。

7.メインバンクの変更について

メインバンクを変更するのは、確かに良いことではないかもしれません。しかし、こちらがメインバンクと考えていても、メインバンクらしい対応をしてくれない場合は、他行に乗換えをせざるを得ません。メインバンクといっても、信用保証協会付の融資のみであれば、他行でも同じことは可能ですし、メインバンクに恩義を感じたままでいる必要はありません。信用保証協会付の融資は、銀行にとってノーリスクなのですから。
商売でも同様ですが、「過去」に引きずられていては、前に進めないことだってあるのです。

8.格付けアップ:銀行が貸したくなる会社へ

“銀行が貸したくなる会社”が理想的。

そうなれば、煩雑な銀行交渉は全く必要ありませんし、融資枠(与信枠)も大きくなるし、金利だってモノスゴク良い条件で貸していただくことも可能です。

そうなるためには、利益を確実に上げて、自己資本を高めていく。
また、回収サイクルを早めたり、コスト削減を追及して、資金も潤沢に用意をしておく。
定期預金も行なっていくことも良いでしょう。(ただし、借入金額が大きい場合は、定期預金をするよりも、借入の返済に回すほうが得策であると言えます。)

そのような経営を行なうことを通じて、 “いつどんな時でも銀行から融資を受けられる状況”となるのです。

“銀行が貸したくなる会社”

それは一つ一つの信用を高める行動で培われるものですが、どんな企業でも取り組み次第で、達成できるものであると感じております。

ただし、より確実に“銀行が貸したくなる会社”になるために、格付け制度について知っておく必要があるでしょう。 一般の銀行では融資先の「格付け」を行なっております。格付け(区分)の良し悪しで、融資枠、新規融資・追加融資、金利が大きく変わってくるのです。 優れた事業計画書があっても、格付けが低すぎてはどうしようもないこともありますの
で格付けについては配慮しておく必要があると言えます。

銀行は融資先について各企業毎に大きく下記の6区分に分類し格付けをしております。

銀行の融資先 格付け

(1)正常先
「業況が良好であり、かつ、財務内容にも特段の問題が無い会社。」 具体的には、下記の条件を満たす会社です。

  • 利益が黒字
  • 繰越損失が無い
  • 債務超過で無い
  • 借入金の延滞が無い

実際には、上記の経営状況を受けて、さらに詳細に10程度の格付けに分類しているようです。

(2)要注意先 

「金利減免・棚上げ、元本返済・利息支払いの延滞、業況が低調・不安定、財務内容に問題がある会社。」 具体的には下記のような会社です。

  • 赤字である
  • 延滞している。(1〜2ヶ月)
  • 繰越損失がある。
  • 債務超過(前期のみ、2期連続)

(3)要管理先
「要注意先の中で、要管理債権がある会社。」 具体的には下記のような会社です。

  • 赤字である
  • 延滞している。(3ヶ月超)
  • 金利減免、条件の変更
  • 繰越損失がある。
  • 債務超過

(4)破綻懸念先
「経営難の状態にあり、今後、経営破たんに陥る可能性が高い会社。」具体的には下記のような会社です。

  • 赤字である
  • 金利減免、条件変更実施
  • 6ヶ月を超えて支払いを延滞している。
  • 繰越損失がある。
  • 債務超過

(5)実質破綻先
「法的・形式的な経営破綻の事実は発生していないが、深刻な経営難の状態にあり再建の見通しが無い。実質的に破綻している会社」 具体的には下記のような会社です。

  • 赤字である
  • 金利減免、条件変更実施
  • 6ヶ月を超えて支払いを延滞している。
  • 繰越損失がある。
  • 債務超過

(6)破綻先
「法的・形式的な経営破綻の事実が発生している会社。」 具体的には下記のような会社です。

  • 破産、清算、会社整理、会社更生法、民事再生、手形交換所の取引停止処分等の事由により経営破破綻に陥っている。

「正常先」である場合(一般的にどの銀行も会社がどの格付けであるかを教えていただけません。)、融資を受けることは比較的行いやすいと言えます。ただし、「正常先」の格付けはさらに10区分程度わかれております。さらにアップさせることで、より好条件で融資を受けられるようになりますので、さらなるアップへの取組みを行なうべきでしょう。会社の経営状態が健全である事を、実績で示したり、事業計画で示すなど、経営状況の開示をすることで、さらに高い格付けにアップすることができます。

「正常先」以外の格付けである場合は、格付けアップの対策を早急に行なう必要があるでしょう。

売上げ・利益の向上、借入金額の減少、コスト削減などを行い、健全な財務体質を作ることは言うまでもありません。

ただし、上記の格付け区分の条件を満たしていなくても、格付けアップを行なえる方法があります。

格付けアップについて、行政機関が作成している金融検査マニュアル別冊(中小企業融資編)に記載されている例をいくつか紹介しましょう。

  • 実質的な財務内容
    ⇒経営者からの借入資金がある場合は、自己資本とみなすことができる。
    つまり、実質的に債務超過であっても、経営者からの借入資金があり、債務超過金額よりも高い場合は、債務超過でないとみなされます。
  • 多額の代表者報酬により赤字となっている
    ⇒代表者報酬が赤字の原因となっている場合は、中小企業の現状を考慮し、今後も返済が確実になされるのであれば、正常先とみなしても良い。
  • 代表者の資力を法人、個人と一体とみることについて
    ⇒代表者の個人資産を考慮して、法人の資産として、格付けの際に考慮をしても良い。
  • 代表者の長男の支援について
    ⇒代表者の親族(密接に関係のあるもの)が支援を継続して行なう場合は、格付けの際に、考慮をしても良い。(後継者が確保されているということですね)
  • 技術力について
    ⇒企業の技術力が十分な潜在・競争力を有し、今後の事業の継続性や収益性の向上に大きく貢献する可能性が高い場合は、格付けの際に、考慮をしても良い。
  • 販売力について
    ⇒長年の信用力の積み重ね、強固な販売基盤を有している場合、格付けの際に、考慮をしても良い。
  • 代表者個人の信用力や経営資質について
    ⇒財務状況だけでなく、代表者の信用力や後継者の存在及び経営資質などを踏まえ、格付けの際に考慮しても良い。
  • 業種の特性について
    ⇒業種の特性による設備投資負担・原価償却負担・金利負担の状況を踏まえ、格付けの際に考慮しても良い。
  • 収支計画の具体性及び実現可能性について
    ⇒金融機関の支援を前提として策定された経営改善計画等が合理的で、実現可能性が高いと判断される場合には、格付けの際に考慮しても良い。

など、格付けは“赤字や債務超過であっても”、アップさせる方法はいくつもあるのです。

大事なことは金融機関への『情報の開示』です。

前述した事業計画書の作成・提出(可能であれば3年先まで作っても良いでしょう。)、損益・資金繰り状況の提示、自社商品の説明(会社案内)、資産状況の開示などを行なうことで、格付けをアップさせることができます。特に正常先以外の会社の場合は、正常先になるための経営努力や、融資担当者への情報
開示が求められます。
なお、正常先の場合は、より高い格付けを達成させることで、より条件の良い借入を行なうことが可能となります。(余計な交渉をすることも必要なくなるでしょう。)格付けをアップさせればさせるほど、銀行取引が有利になること間違いありませんから、格付け向上のためにも、金融機関とは密接に情報の共有化されることをお勧めいたします。

9.会社としての存続、成長について

できれば資金繰りで悩むことが無く、事業活動に専念していただきたい。
そういう思いで、このホームページを作成させていただきました。いよいよ最後の項目となりました。

わたしどもは数百社の経営コンサルティングをさせていただき、多くの経営者の皆様のお悩みを一緒に解決してまいりました。希望や目標を持っていた会社経営なのに、いつの間にか、資金負担で悩まれている。
そのような後ろ向きな姿を見ていると、とても他人事だとは思えなく、数え切れないほどの融資に関わるご相談に対応してまいりました。
会社経営の悩みを一緒に解決しながら、利益が確実に出るようになり、成長をしていただく。そして、いつの間にか、社員の皆様の目が輝き、社長の目も輝いている。そんな姿を見ることがとても嬉しく思っております。


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